こんにちは、海里(かいり)です。
前回はMRを取り巻く厳しい環境と生存戦略についてお話ししましたが、今回はさらに具体的な「転職エージェントの使い倒し方」にフォーカスします。
皆さんは転職エージェントとどのように付き合っていますか?
ただ登録して、案件が送られてくるのを待っているだけでは、好条件のオファー(特に立ち上げ案件や希少疾患領域)を勝ち取ることは不可能です。
私自身、何度も転職を経験する中で気づいたのは、「MRこそ、エージェントを徹底的に利用すべき職種である」という事実です。
今回は、エージェントの裏事情も踏まえた、私の交渉術と活用法をすべて公開します。
この記事のポイント
- クイック、JAC、ランスタッド…それぞれの強みと使い分け
- 「情報の鮮度」が命。人気求人は3日で蒸発する
- MRが高待遇を受けられる「大人の事情(マージン)」を知る
- 職務経歴書と面接対策でライバルに差をつける具体策
1. エージェントは「1社専任」では勝てない
まず大前提として、エージェント会社にはそれぞれ明確な「得意分野」があります。
1社だけに登録して安心していると、自分にぴったりの求人を見逃すことになります。
大手と特化型の使い分け
私の経験上の肌感覚ですが、各社には以下のような特徴があります。
- 株式会社クイック(MR BiZ):
MR業界への理解が非常に深く、製薬メーカーとのパイプが太いです。安定した大手から中堅まで幅広くカバーしています。 - JACリクルートメント:
ハイクラス・高年収案件に強いです。外資系やマネジメントポジションを狙うなら外せません。 - ランスタッドなど外資系エージェント:
グローバルとの繋がりが強く、日本市場に参入したばかりの「バイオベンチャーの立ち上げ」などの独占案件を持っていることがあります。
「内資系の欠員補充」を探すのか、「希少疾患の組織立ち上げ」を狙うのかによって、付き合うべきパートナーは変わります。
私は常に3〜4社のエージェントと繋がりを持ち、それぞれの強み(手持ちのカード)を引き出すようにしています。
2. 情報は「生鮮食品」。鮮度を保つ連絡のコツ
人気のある求人、特に「オンコロジー領域」や「立ち上げメンバー」の募集は、公開から数日でクローズすることも珍しくありません。
このスピード感についていくためには、エージェントとの「状況アップデート」が鍵を握ります。
私の実践している連絡ルール
「良い案件があれば連絡ください」ではなく、
「今月の私の活動状況はこうです。何か動きはありますか?」と、こちらから定期的にボールを投げます。
エージェントの担当者は何十人も候補者を抱えています。
頻繁に連絡を取り合うことで、彼らの脳内の「優先順位リスト」の上位に常に居座ることが重要です。
3. 遠慮は無用。MRこそエージェントを使い倒すべき理由
「何度も相談するのは申し訳ない」「面接練習をお願いするのは気が引ける」…そんな風に思っていませんか?
はっきり言いますが、遠慮は一切不要です。
エージェントが得る「マージン」の話
少し生々しい話をしますが、MRの紹介手数料は非常に高額です。
一般的に、転職決定時の年収の30〜35%程度がエージェントに入ると言われています。
つまり、年収1,000万円のMRが決まれば、エージェント会社には300万円以上の売上が立つのです。
私たちは彼らにとって、非常に利益率の高い「優良商品」であり「パートナー」です。
彼らも本気で私たちを合格させたいと思っています。だからこそ、こちらの要望(年収交渉や面接対策)も堂々と伝えて良いのです。
4. 書類と面接:プロの手を借りて「企業に合わせる」
どれだけ優秀なMRでも、自分のことを客観的に見るのは難しいものです。
ここでエージェントのサポートをフル活用しましょう。
職務経歴書は「使い回し」厳禁
求人票の裏にある「企業の求める人物像」を読み解いてください。
例えば、組織力のある内資系と、個の力が求められるバイオベンチャーでは、アピールすべき実績が全く異なります。
- 内資向け:チームでの連携、説明会の企画数、地道な関係構築
- バイオ向け:KOLへのダイレクトなアプローチ、未整備な環境での自走力
エージェントに添削を依頼し、「その企業に刺さるキーワード」を盛り込んだ職務経歴書にアップデートし続けることが、書類通過率を上げる秘訣です。
面接練習は「対面・Web」でリアルに
転職経験が少ない方ほど、模擬面接(モック)は必須です。
電話での練習ですませようとするエージェントもいますが、私は必ず「TeamsやZoom、あるいは対面」での実施をお願いしています。
MRの面接では、話す内容だけでなく「表情」「ノンバーバルなコミュニケーション」も厳しく見られています。
本番さながらの緊張感で練習し、フィードバックをもらうことで、自信を持って当日に挑むことができます。
まとめ:エージェントとは一生の付き合い
MRの業界は狭いです。
今回お世話になったエージェントと、5年後の次の転職でまた関わることも大いにあり得ます。
こちらの希望をはっきり伝えつつ、レスポンスは早く、誠実に対応する。
そうして築いた信頼関係は、あなたのキャリアにとって最強の資産になります。
エージェントを単なる「求人検索ツール」ではなく、「自分のキャリア戦略チームの一員」として巻き込んでいきましょう。

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